真空蒸着とは

真空蒸着とは

真空蒸着とは真空下における薄膜を作る方法の一つです。真空成膜技術は蒸着以外にも「スパッタリング」や「化学気相成長」などがあります。

蒸発した材料を薄膜をつけたい基板などに蓄積させる

真空蒸着は真空中で材料(金属や酸化物)を加熱させ、蒸発させます。蒸発した材料を薄膜をつけたい基板などに蓄積させる方法です。言葉ではイメージしにくい物ですが、皆さんがお風呂に入る時に、お風呂の蒸気が鏡などについている事はありませんか?原理としては蒸気がくっつくことと同じです。
蒸気を蒸着材料、鏡を基板に置き換えたのが蒸着になります。真空蒸着の製品としては、メガネのレンズには反射防止膜という物がついており、それも蒸着で膜付けしていることがあります。

真空で薄膜を作成する種類

真空蒸着

材料を加熱させ、蒸発させた後に基板に蓄積させる方法です。「膜厚の精度が得やすい」「ドライ製法なので環境にやさしい」などのメリットがあります。

スパッタリング法

材料に高いエネルギーの粒子をぶつけると、材料が真空中に飛び出します。それが基板に蓄積し、膜になります。

真空蒸着の用途例

光学薄膜

カメラやメガネなどに使用される膜で、いくつもの層を決められた厚さ、屈折率で成膜する事で、反射防止膜などの機能を持たせる事ができます。

装飾膜

金やアルミニウムなどの金属光沢を利用して、装飾する事が可能です。また、お客様のご要望により、金属以外の材料を使用して様々な光沢のある膜を作成する事が可能です。

真空蒸着の手順

真空蒸着を行う際の流れです。

  1. 蒸着したい膜のレシピを作成します
  2. 蒸着したい材料をセットします
  3. 膜を付けたい基板をセットします
  4. 蒸着材料を加熱し、蒸発させます
  5. 蒸発した材料が基板にくっつきます

ちくま精機の真空蒸着

ちくま精機の真空蒸着はUV領域~IR領域や反射膜、反射防止膜まで様々な膜をご提供しております。

反射膜

主に、金属の材料を使用し、反射率を上げる膜です。日常生活で使用される可視領域を反射させる鏡は勿論、赤外線(IR)を反射させる事も可能です。

反射防止膜

主に、酸化物を使用し、反射を防止する膜です。日常生活で使用されるメガネなどがあります。メガネは、可視領域の反射を防止していますが、紫外線(UV)や赤外線(IR)領域の反射を防止する膜も作成する事も可能です。

真空蒸着とはのまとめ

真空蒸着は真空で薄膜を作成する方法の一種です。ちくま精機の真空蒸着は、お客様のご要望をヒアリングしてお客様専用の膜設計を実施しています。ちくま精機の真空蒸着についての詳細は真空蒸着の設計・試作・量産ページをご覧ください。

真空蒸着の設計・試作・量産について相談する

「蒸着ってなに?」という方でも、欲しいイメージがあれば対応が可能ですので、お気軽にご相談頂ければニーズにあった膜をご提案いたします。

 

この記事を書いた人

召田(真空蒸着)

ちくま精機 真空蒸着。膜についてのお困りごとがありましたらお気軽にご相談ください。具体的な内容でなくても「膜のプロ」の視点から問題解決にアプローチいたします。

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